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本の話。日本語を味わう名詩入門6 中原中也

このブログは、何年前かに書いていて下書きに入れっぱなしになっていたもの。

改めて読んでみると、すごくいい!なんですぐアップしなかったんだろう。

きっと感想を書こうと思っていたのだな。

感想なんて不要です。とにかく素敵な詩でした。

↓↓↓



中原中也の詩を読んでみたいと思っていたので図書館で借りたのですが、

最初はとっても暗くて・・・ついていけないワールドかなぁと思いました。

でも読んでいくと、こんなに素敵な詩が!

リズムが素敵で、気づけば虜になっていました。

湖上

ポッカリ月が出ましたら、

船を浮べて出掛けましょう。

波はヒタヒタ打つでしょう、

風も少しはあるでしょう。

沖に出たらば暗いでしょう、

櫂から滴垂る水の音は

※呢懇しいものに聞こえましょう(※ちかしい)

ーあなたの言葉の※杜切れ間を。(※とぎれまを)

月は聴き耳立てるでしょう、

すこしは降りても来るでしょう、

われら※接吻する時に(※くちづけ)

月は頭上にあるでしょう。

あなたはなおも、語るでしょう、

よしないことや※拗言や、(※すねごと)

洩らさず私は聴くでしょう、

ーけれど漕ぐ手はやめないで。

ポッカリ月が出ましたら、

船を浮べて出掛けましょう。

波はヒタヒタ打つでしょう、

風も少しはあるでしょう。

春宵感懐(しゅんしょうかんかい)

雨が、あがって、風が吹く。

 雲が、流れる、月かくす。

みなさん、今夜は、春の宵。

 なまあったかい、風が吹く。

なんだか、深い、溜息が、

 なんだかはるかな、幻想が、

湧くけど、それは、掴めない。

 誰にも、それは、語れない。

誰にも、それは、語れない

 ことだけれども、それこそが、

いのちだろうじゃないですか、

 けれども、それは、※示かせない・・・(※あかせない)

かくて、人間、ひとりびとり、

 こころで感じて、顔見合わせれば

にっこり笑うというほどの

 ことして、一生、過ぎるんですねぇ

雨が、あがって、風が吹く。

 雲が、流れる、月かくす。

みなさん、今夜は、春の宵。

 なまあったかい、風が吹く。

曇天(どんてん)

 ある朝 僕は 空の 中に、

黒い 旗が はためくを 見た。

 はたはた それは はためいて いたが、

音は きこえぬ 高きが ゆえに。

 ※手繰り 下ろそうと 僕は したが、(※たぐり)

綱も なければ それも 叶わず、

 旗は はたはた はためく ばかり、

空の ※奥処に 舞い入る 如く。(※おくが)

 かゝる ※朝を 少年の 日も、(※あしたを)

※屢々見たりと 僕は ※憶う(※しばしば)(※おもう)

 かの時は そを 野原の 上に、

今はた 都会の ※甍の 上に。(※いらか)

 かの時 この時 時は 隔つれ、

此処と 彼処と 所は 異れ、

 はたはた はたはた み空に ひとり、

いまも ※渝らね かの 黒旗よ。(※かわらぬ)

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